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【子育ての専門家がママの不安に応えます】「慣れ保育(慣らし保育)」ってやらなくちゃいけませんか?

4月から保育園に入園、あるいは新しい園に転園というお子さんも多いかもしれません。みなさんの保育園では、慣れ保育(慣らし保育)は、行っていますか?
以前は、「慣らし保育」と呼ばれていましたが、子どもを「慣れさせる」のではなく、子ども自身が「慣れていく」ということを大事に考えるためか、最近は「慣れ保育」と呼ぶ園も出てきました。
復帰のタイミングとの兼ね合いの難しい慣れ保育。「仕事が休めない」「本当に、そんなに長い期間必要なの?」と思うお母さんたちも多いかもしれません。
今回は入園・転園の第1歩、慣れ保育について、子育ての専門家チャイルド・ファミリーコンサルタントの立場からお伝えします。

新しい環境は子どもにとっては大きなストレス

小さい子どもにとって、近しい大人との愛着関係はとても大切なことです。家庭で過ごしている時、愛着関係を築く相手は、多くの場合がお母さんやお父さんになることと思います。子どもにとっての入園は、愛着関係を築いてきた大人と長い時間離れて過ごすことでもあり、今まで頼りにしていたものが近くにない、という不安な状況であることは想像がつくと思います。

そんな子どもたちが、「この場所は自分のための場所」「ここにいる人たちとはうまくやっていけそう」と思えるように、新しい環境で過ごす時間を少しずつ長くしていくのが「慣れ保育」です。
「ウチの場合は転園だから、もう集団生活には慣れているから大丈夫」と思われるお母さんもいるかもしれませんが、お子さんにとっては、それまで通っていた園で先生たちと愛着関係が築かれていたから、楽しく園生活が過ごせていたのかもしれません。
新しい園では、また新しく愛着関係を築いていく…というお子さんの状況を理解してあげてくださいね。

慣れ保育の進め方

慣れ保育の期間や進め方は園によって異なります。お母さん・お父さんのお仕事の状況によって、園の先生と相談して進めていくのが良いでしょう。「園から一方的に言われても仕事は休めないのに」とか「職場が分かってくれるはずがない」とか決めつけないで、園とも職場とも相談して、日数や時間を決められるといいですね。

慣れ保育の期間が終わってからも、しばらくは大泣きする朝が続くかもしれません。めいいっぱい泣く場合は、後ろ髪ひかれるかもしれませんが、これは自分の感情を素直に出している証拠。ある時「ここは自分のための場所なんだ」と気づくと、ぱたっとなくなる場合もあります。
一方、最初は様子を伺うタイプや、我慢するタイプのお子さんは、数週間過ぎてから泣く場合もありますが、それも珍しいことではないので、過剰に心配しなくても大丈夫。ただ、しばらくはお子さんの様子に気を配れるように、できることなら時間に余裕を残して仕事をスタートできると理想的ですね。

保育園に入ることが「かわいそう」な訳ではない

”新しい環境が、子どもにとってストレスになる”というお話をすると、そんな小さいうちから親と離れて保育園に入るなんて「かわいそう」って思ってしまう方もいるかもしれません。
でも、決して保育園に通っている子どもは「かわいそう」ではありません。

保育園生活でしか得られない魅力があります。(もちろん、家庭で親と一緒に過ごし、もっと後になってから集団生活を始める場合も、その生活でしか得られない魅力があります。)
自分たち家族が選んだ過ごし方が「子どもにとってのいい生活」になるかどうかは、ご両親の気持ちと関わり方が決めると思ってください。
保育園に慣れるのに時間がかかったとしても、安心・安全な場所だと子ども自身が実感を持てるようになれば、
そこは子どもにとって居心地の良い、楽しくて仕方がない場所になります。
家庭だけでなく、もう1つの自分の居場所があり、親以外の大人たちから愛情を持って接してもらえる子どもは、決して「かわいそう」ではありません。
むしろ、子どもにとって保育園に行くことが「かわいそうなこと」にならないために、新しい生活を丁寧に始めていこうと思ってくださいね。

まとめ

「さぁ、職場復帰!」という時に、ちょっと一気に走り出せない”慣れ保育”。親子にとって新しい生活を始めるためには必要なステップなんですね。どうぞ保育園生活のスタートがすてきなものになりますように。

しみずみえ

玩具メーカーでの企画開発・キッザニア東京の立ち上げなどの仕事を経て独立。現在は、親子の遊びプログラムやママ向け講座などを主宰している。著書に『あそびのじかん』(英治出版/2016年刊)。1日中絵を描いている長男と、1日中踊っている長女の2児の母。