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未来を担う子供達が身に着けるべきチカラとは?尾木ママ直伝!関係を育む魔法の言葉【イベントレポート前編】

「ママも子もHAPPYになりますように!」がコンセプトである日本テレビの子育て支援プロジェクト【ママモコモ】と、ママプラ編集部の共催イベント、【取り残される日本の教育 ~未来を育む子供達が身に着けるべきチカラ~】が開催されました。

一見「なんだか難しそう・・」と身構えてしまうテーマですが、ゲストのお二人のお話はとてもわかりやすく、タメになる内容ばかり。参加された皆さんも、とても熱心にメモをとられていました。子育てママ必聴の内容を、レポートします。

ご登壇者紹介

・尾木直樹氏(教育評論家、臨床教育研究所「虹」所長、法政大学特任教授)
・相馬円香氏(SOMOS & Co代表取締役社長、外務省後援「こども国際フェスタ」主宰)
・森富美(日本テレビアナウンサー)

第1部では、尾木ママの愛称でおなじみの教育評論家尾木直樹先生と、SOMOS & Co代表取締役社長で英語教育に明るい相馬円香さんをゲストに迎え、これからの時代に生きる子供達はどのような力を育むべきか?教育、育児の在り方について伺いました。

日本の教育は世界から取り残されている!

当日は、乳児を抱っこしたママや中学生以上の子供がいるご夫婦など、たくさんの方にご参加いただきました。進行役の森アナウンサーからゲストが紹介されると、会場は拍手の渦に。お二人からどのような内容が語られるのだろう?と期待が高まります。

イベント開始早々、尾木ママの口から「今の教育では日本の子供があぶないわよ」というセンセーショナルな発言が。にこやかな表情と温和な口調とは裏腹に、衝撃的な言葉です。日本の教育水準が高いとされていたのは昔の話。今は国際的な競争に負けているというのです。

そこで紹介されたのが、イギリスの教育専門誌【Times Higher Education】による世界の大学ランキング。世界ランキングでは東京大学が34位。アジアランキングでみても7位に留まります。日本国内では最高レベルとされる東京大学が、世界でもアジアでも5本の指にすら入らないというのが現実なのです。

「学力の低下は、国力の低下をも引き起こしている」と、尾木ママは指摘します。OECD加盟国の労働生産性を比較してみると、日本は34カ国中21位。諸外国よりも労働時間は長い一方で、時間当たりに生み出す価値は少ない傾向にあるのです。

大使館訪問など、オリジナリティ溢れる国際理解教育で注目されている【SOMOS & Co】を運営されている相馬さんは、“学校教育と社会に出てから必要な力との乖離”を指摘。相馬さんご自身が、大学卒業後にお勤めになった大手メーカーで、海外の同僚が非常に仕事に対するプロフェッショナル意識が高く、問題解決型のコミュニケーション能力が高いことを日々の業務のなかで痛感し、それが教育の在り方に由来することが多いことに気付き【SOMOS & Co】設立の背景になったそうです。

「エリートにしたいわけじゃないから関係ない」ではすまされない!

ここまで読んで「東大の話をされても今ひとつピンとこない…」「別にうちの子を、世界を飛び回るエリートに育てたいなんて高望みはしていない」と、ご自身とは遠い話のように感じている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、教育問題は、決して一握りの層だけの課題ではありません。尾木ママも、「世界の流れは多文化共生時代に突入している。つまり、多様なバックグラウンドを持つ人々が協力しあって生きていこうというのが国際的には主流であり、日本も例外でない。」と言います。

日常生活の中で外国人の方を見かけることが多くなったと思いませんか?東京都の外国⼈⼈⼝は、20年前と⽐較して約70%も増加しているという統計があります。(東京都多文化共生推進指針2016より)

また近年ではAIと呼ばれる人工知能の技術が進んでいて、今の子供達が大きくなる頃には、現在ある職業の半数がAIとって代替されるとも言われています。今までのように『良い大学に入って大きな会社に就職できれば安泰』というわかりやすい“正解”のない世界を、子供たちは生きていかなければなりません。

日本国内で暮らすにしても、自分の力で未来を切り拓くことのできる、世界基準の学力が必要になってきているのです。

どんな力をどう学べばいいのか

世界基準の学力とはどのようなものでしょうか?OECD(経済協力開発機構)は、これからの時代に重要視される力【キー・コンピテンシー】を3つあげています。

これらの力を培うべく、約10年ぶりに小学校・中学校の学習指導要領が改定になることをご存じでしょうか?大きな改定点の1つは英語教育です。英語に親しむ活動の開始は小学3年に早まり、5年から英語が正式教科になります。英語教育の重要さについて、相馬さんは以下のようにお話くださいました。

「様々な人と会話・交流する上で世界共通言語である英語はとても大切なコミュニケーションツールです。この情報社会の中で情報収集する上でも、多文化共生時代において様々な見解を知るうえでも、仕事に就くまでに英語を習得しておくことは不可欠です。ある事象を理解するため、例えばインターネットを用いたとします。【医療】と検索した結果と、【medical】を検索した結果では、量も内容も大きく異なります。それは機会の損失以外にないと思うのです。」

試しに検索してみると…
日本のGoogle検索(google.co.jp)で【医療】と検索した結果・・・4億9百万件
米国のGoogle検索(google.com)で【medical】と検索した結果・・・17億9千万件
情報量だけを見ても4倍の差がありました。

英語教育の他にも、プログラミング教育の導入など“学ぶ内容”が大きく変わりますが、同時に“学び方”も変わろうとしています。いわゆる『アクティブラーニング』の視点を重んじた学び方へと転換していきます。『アクティブラーニング』という言葉は耳にするものの、定義が曖昧でピンとこない、という方も多いのではないでしょうか。その意味と意図について、尾木ママにわかりやすく解説していただきました。

「文科省は、アクティブラーニングを日本語で『主体的・対話的で深い学び』と説明しているの。」
「主体的って聞くと難しいけれどね、とても大切。これからは与えられた課題に取り組むのではなく、自らが課題を見つけ出す力が求められます。
それから対話的と言うとね、多くの小学校が班活動で話し合いの時間を設けたりしているんだけど、それだけじゃないのよ。過去との対話もあるのよ。文献を読んだりして学びや気づきを得ることって大切よね。それから自分との対話だってあるわよね。」
「深い学び…これはね、色々なことがインターネットで調べればわかるし、計算もAIがあればできてしまう。それらを覚えているかどうか問うような問題はもういらないということ。これからは、知識を活用する力や、様々な提案ができる発想力、他人と協力して答えが1つじゃない問題を解決できるような力が必要ということね。」

私達親ができることは?

最後に、子供のために私達親ができることは何か、ゲストのお二人に伺いました。

ご自身も子育て真っ最中である相馬さんからのアドバイス。

「子育てって悩むことが多くて大変ですよね。自分のことでも大変なのに、20年先30年先の子供のことも考えて今を生きなければならない。いったい、どうなっているんだろう?と不安になりますよね。でも、その不透明な未来に大人が不安・不満を漏らしては子供はどうなるでしょう。大人が子供たちに希望を与えてあげることが大切だと思います。子供が自分自身の存在に安心感を持てるよう、大人は毅然と、明るく笑顔で振舞うことを心掛ける大事ではないでしょうか。」

確かに世の中には不条理なことや、個人では変えられない大きな力があるかもしれません。でも、「自分が望み、そのために必要な力を身に着け、アクションを起こせば願いは叶う」と夢や希望を抱ける心がないと、チャレンジする意欲や新たな発想は生まれませんよね。

尾木ママは3つのポイントを教えてくださいました。

①男女で脳の構造がまったく違うということを理解しておきましょう。

「一般的に男性は解決脳、女性は共感脳と言われるように、男性と女性とでは脳がまったく違うの。まずそうした違いを理解して、夫婦仲良く、ママがニコニコしていられる環境をつくりましょうね。子供のためにはママがニコニコしているのが一番よ」

②子供に自己決定させるくせをつけましょう。

「例えば午後から雨が降る予報の日の朝、長靴を履いて行くかおしゃれな靴を履いて行くかを選ばせるの。もちろん『午後は雨よ』など考えるヒントはあげてね。長靴を履いていった場合、『こっちを選んでよかった!』と自信がつくし、逆におしゃれな靴を履いいて汚れてしまった場合は、自己責任を負うことを覚える。どちらの選択をしたとしても、子供自身が学びを得て、自己肯定感が育まれるわよ」

③子供をエンパワーメントするには共感してあげることが大切!

「子供が何か悪いことをした時、頭ごなしにしかりつけるのではなく、まずは優しい口調で『どうしたの?』とたずねるのよ。そしてその返答に対し『そりゃあたいへんだったね』と共感してあげるの。すると子供の心をエンパワーメント(心に元気や勇気が湧いてきて、自分らしく生きる力を育むよう働きかけること)できるわよ」

「どうしたの?」「そりゃ大変だったね」の2フレーズは親子関係だけでなく、妻と夫、上司と部下など様々な関係でも有効な魔法の言葉だそうです。ぜひ今日から実践してみてくださいね。

後編では同時開催された、第2部「働くママトークセッション」の様子をレポートします。

▲最後は、ママモコモイベント恒例の参加者全員での記念写真を撮影しました。

【取り残される日本の教育 わが子のために親が知っておくべきこと】
 回のイベントタイトルにもなっている尾木ママの著書【取り残される日本の教育 わが子のために親が知っておくべきこと】は講談社+α新書から好評発売中。ご自身が『これが私の集大成』と銘打つ、子育て中の保護者や教育関係者必読の一冊です。

【こども国際フェスタ2017】
相馬さんが主宰する「こども国際フェスタ」は、外務省・各国大使館協力のもと毎年開催。9回目を迎えた今年も大使館訪問や留学生との交流会等、夏休みの自由研究にもぴったりな複数の体験学習型プログラム(事前プログラム)を実施!その集大成として開催される 9月2日(土)イベント@恵比寿ガーデンプレイスでは、『mini大使』に任命された子どもたちが皆さんを迎え、「こども国際スピーチコンテスト」、「こども国際ファッションショー」がステージで見られ、各国大使館や企業によるワークショップが当日会場で開催!入場無料⇒http://somos-festa.com

ママプラ編集部

ママプラ編集部は全員ママとパパ。子供たちと過ごす日常をより面白くしたいと日々考えています。

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