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【子育ての専門家がママの不安に応えます】子どもを叱ってばかりの自分に落ち込むことありませんか?

せっかくお休みをとって、子どもと楽しい時間を過ごそうと思ったのに、ちょっとしたことが気になって、気がついたら声を荒げてばかり。そんな自分に落ち込むこともあるかもしれません。
一緒にいる時間が長くなれば、子どもを叱ったり怒ったりする場面も増えてしまうものです。
そこで、「叱る」「怒る」との向き合い方を、子育ての専門家チャイルド・ファミリーコンサルタントの立場からお伝えします。

「叱る」はいけないことなの?


子どもとの関わり方については、時代とともに考え方も変化しています。ここ十数年は「ほめる育児」が主流となり、すっかり定着した感があります。

「ほめる」ことが大切と聞くと、叱ったり怒ったりするのは良くないことなのかな、と不安に感じるかもしれません。「自分に余裕がないから、子どもに対して冷静でいられないんだ」と自分を責めてしまう人もいるようです。

でも、子どもに「してはいけないこと」を伝えることは、子ども自身のために必要で、それが「叱る」ということ。だから「叱る」ことを、必要以上に恐れる必要はないんです。

「叱ることは理性的だから良いけれど、怒ることは親が感情的になっているから良くない」という考え方もあります。とはいえ、実際に子どもが悪いことをした場面では、冷静に叱っているつもりでも感情がこもってしまうこともあるでしょう。声を荒げつつも理性的な部分もあったりと、明確に線引きができない場合も多いと思います。

「叱る」ことの意味

子どもがルールを守らない時、危険なことをした時、誰かを傷つけた時、「してはいけないこと」と伝える方法は1つではありません。静かに話をして伝わる場合もあれば、厳しい口調で言わないと分からない場合もあるでしょう。子どもの年齢や理解度、「いけないこと」の内容によっても伝え方は変わってきます。

親の感情をぶつけるような叱り方(怒り方)は良くない、という考え方もありますが、これも一概には言えません。親がつい感情的になってしまうことで、事の重大さが子どもに伝わる場合もあります。例えば、車の走っている道路に飛び出そうとした時は冷静ではいられませんよね。

とっさに感情が出てしまうことは、自分自身にとって「ゆずれないこと」。そこに「わが子には、これは大事にして育ってもらいたい」と思う、自分の考え方が現れます。

何を叱り、何を怒るのか。あるいは、一般的にはいけないことでも、子どもの言い分も聴こうと思うのか。一般論ではなく、自身が「人として大切にしていること」をもとに判断してください。

「叱る」をうまく取り入れるために


必要なこととはいえ、叱る方だって気持ちの良いものではないですし、できれば叱らずに伝えたいですよね。そのためのコツを2つご紹介します。

1つ目は、声を荒げる状況になる前に、先回りして声をかけることです。
例えば帰宅の時は、玄関のカギを開ける前に「帰ったら何するんだっけ?」と聞く。子どもは考えながら「くつ揃える!」「手洗いうがい!」「お洗濯物出す!」などと、答えます。そのワンステップを経ると、「くつ揃えなさい!」「手洗った?」「早くやって!」などと声を荒げなくても、子どもが事前に分かっている状況をつくることができます。

先回りして声をかけることで、何をするか自分で考えるように促すことができます。親が怖い声で「何をするか自分で考えなさい!」と言っても、子どもは恐怖が先に立って、なかなか考えられません。お互いに冷静なうちに声をかけることで、叱らなくてもいい状況を作ることができます。

2つ目は、「どういう時に叱るのか」を事前に伝えておくことです。
例えば兄弟ゲンカ。「相手を叩いたり、痛い思いをさせてはいけないと(父さん/母さんは)思っているから、痛い思いをさせたら叱るよ」というように、日頃から価値観を伝えておきます。「叱る」と伝えていた事態に至ったら、「何がいけないか分かる?」と聞けば、子どもは「あっ!!」と思い出します。子どもの「あっ、いけないことをしてしまった」という表情を見れば、怒りの感情はすーっと納まります。もちろん、事前に伝えていた通り「いけなかったね」と叱りますが、感情的に怒鳴り付けずに、冷静に対処しやすくなります。

親も「本当に叱らないといけないことは何か」を落ち着いて考えることができます。

どんなに工夫をしても、「叱る」ことが必要な場面はあります。その時は、「長時間」「感情的に」叱ることは、避けるようにしてください。言うべきことは伝えて、その後はすぐに気持ちを切り替えましょう。

まとめ

子どもを叱ってしまうと後味は悪いし、そんな自分は母親として未熟だなと落ち込むことは誰にでもあることです。できればいつも笑顔で子どもと接していたいでしょう。
でも、子どもが成長する過程では、間違ったことを正してくれる存在は欠かせません。とがめられても、悪いことを指摘されても、それを子どもが受け入れられるのは、親との間に信頼関係があるからなんです。

自己嫌悪に陥らずに、「叱る」との適度な向き合い方をどうぞ見つけてみてくださいね。

しみずみえ

玩具メーカーでの企画開発・キッザニア東京の立ち上げなどの仕事を経て独立。現在は、親子の遊びプログラムやママ向け講座などを主宰している。著書に『あそびのじかん』(英治出版/2016年刊)。1日中絵を描いている長男と、1日中踊っている長女の2児の母。