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【インタビュー】キッザニア東京の創業メンバーが語る、遊びの本質と働く意義
INTERVIEW
【こども×おとな×しごとプロジェクト】主催
Nameしみずみえさん
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【インタビュー】キッザニア東京の創業メンバーが語る、遊びの本質と働く意義

仕事に家事に育児にと毎日忙しくしている働くママはどのように仕事や育児に向き合っているのでしょうか。今回は、2人のお子さんを育てながら、「こども×おとな×しごとプロジェクト」を主催されている、しみずみえさんにお話を伺いました。

学校以外に見つけた自分の居場所

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高校1年生のときに、中高一貫校に帰国子女枠で編入したしみずさん。編入生ということでなんとなく所在なさを抱えていたそう。

「編入先の同級生たちは皆穏やかで心を開いてくれていましたが、すでに出来上がったコミュニティーに溶け込むにはやはり時間がかかりました。また小・中学生時代の私は成績優秀な部類でしたが、編入先はさらに優秀な面々揃い。それまでの『お勉強ができる子』というアイデンティティーは脆く崩れてしまい、自分の居場所を見つけられないでいました」

「そんな時、クラスメイトが自治体のボランティアセンターに登録したと聞いて、私も登録して活動するようになりました。センターからの派遣でたまたま携わったのが”おもちゃライブラリー”。ハンディを持つ子供もそうでない子供もおもちゃを介して一緒に遊ぶ、という環境を作るボランティア活動です。自分に役割があることが嬉しくて、自分の居場所が見つけられたような気がしました」

高校2年生の頃、阪神・淡路大震災を経験します。震災から半年経った頃、夏休みに1ヶ月ほどワゴン車に子供が喜ぶものを詰めて仮説住宅やテント村の近くの公園を回るという活動を始めました。

「手遊びを子供たちに見せたんですが、その時の子供たちの顔がたまらなかったんです。何かが子供たちの心に届いたのかもしれないと感じて、これだと思いました」

大学時代も子供たちと一緒に遊びに行ったり、勉強を見てあげたりするボランティア活動に参加していたしみずさん。就職活動の時期を迎えます。

「自己分析のため幼少期にさかのぼり、自分が本質的に求めていることを思い返してみましたが『これだ』というものが見つけられず。自分が空っぽな気がして最初は愕然としました」
「その時、これからの子供たちには自分のような思いはさせたくないって思ったんです。好きなことややりたいことが見つけられないということがないように、子供がたくさんのことに出会えるような機会を作ることに関われたらいいなと。改めて、これまで続けてきた子供と関わる活動がやはり自分にとっての軸になると確信しました」

子供に関わる仕事に就いてみて

そして大学卒業後は玩具メーカー就職。おもちゃの企画・開発に関わるようになります。

おもちゃの開発で心がけていたことはありましたか?

「おもちゃを通していろんな世界に出会ってもらいたい、わくわくするタイミングを見つけてほしいと思っていました」

希望通りの仕事に就かれたのに、転職を考えるようになったきっかけは?

「おもちゃの企画・開発は楽しかったのですが、子供とは距離が遠いなと感じていたんです。直接子供に触れることができる瞬間が欲しいなと思うようになって」

そんな時、【キッザニア】がメキシコから日本へ上陸するというニュースを目にし、ぜひここで仕事がしたいと思い立ったしみずさん。すぐさま電話をかけます。熱意が通じ【キッザニア東京】の創業メンバーとして参画します。

キッザニアではどのような業務を担当されていたましたか?

「企画部で、どんな体験ができるかを考える仕事でした。あとは日本に受け入れられるように、基本のコンセプトを深堀りして言葉を補ったり、日本の文化に合わせた形にアレンジしたり、ということも私の部署で担当していました」

キッザニアでは実際に子供と関わる機会はも増えたそうです。

「企画で迷うことがあったら、実際にパビリオンを見て回って子供が体験している様子を見たり、話を聞いたりして触れ合う機会はかなり増えましたね」

2008年には産休・育休の第1号取得者として長男を出産し、2011年には長女を出産されます。

産休・育休は取りやすい環境でしたか?

「そうですね、上司の理解があってありがたかったです。体力的にはもう少しギリギリまで働けたとは思いますが、社として初めての産休取得だったので『次の世代のロールモデルになるように休みをとろう』と考えていたこともあり、しっかり休暇を取得させてもらいました」

ママになって働き方に変化はありましたか?

「子供が生まれてからは、泊りがけや週末の仕事はできなくなったので、自分が今までやってきたことを明文化して他の人にもやってもらえるようにしたことは大きな変化でした。自分の得意領域って、抱え込みがちですよね。子供がいなかったら、いつまでも手放せないで全部自分でやってしまっていたと思うんです」

それらを手放すことで新たなフェーズにも踏み出し、仕事の幅も広がっていったそうです。働くママは、ついつい自分でなんでも頑張ってしまいがちですが、ときには手放すことも大切なんですね。
その頃、ご主人が仕事で1年間海外に行くことになりそれをきっかけに退職されます。

simizu06▲海外生活でも子供に関わるワークショップに参加。写真は餅パーティーの様子

遊びの本質とは?

海外でも子供に関わるワークショップなどに参加していたしみずさん。そこでは日本とは違う活動もたくさんあり刺激を受けたそう。そして帰国後は独立し、おとな・こどもが共に自分らしさを育むことを目指し親子で絵本や遊びを味わうワークショップの企画・運営や、保護者向け講座、こども向け体験プログラムの企画などを行っています。

「こども×おとな×しごとプロジェクト」のコンセプトについて教えてください。

「有償無償にかかわらず、誰かの役に立てることが仕事だと思うんです。働き方を選ぶことって、自分がどんなかたちで人や社会に関わっていきたいかを考えることで、生き方を考えるということに近いと思うんですよね。子供も大人も自分らしい「しごと」を見つけ、自分らしく生きて欲しいと思って名付けたプロジェクトです」

simizu05▲ワークショップの様子

「それぞれの生き方を考える上で基盤となるものが、遊びの中にあると思うんです。わくわくするような、その人の気持ちを揺り動かす原動力みたいなものが。子供がずっと続けたいと思うことを、大人が止めたり辞めさせたりしないで続けさせてあげることが大切だと思います」

子供が興味のあることを見つけるためにはどんなことをしてあげればいいのでしょうか?

「好きなことや興味を持つことは人それぞれ違うので、いろんなものと出会うチャンスをつくるのがいいと思います。一つでも興味があることが見つかると、他にも興味が広がりやすくなるので、なるべく早いうちに好きなものや興味があるものに出会えるように手助けしてあげるといいと思います。

子供と一緒に外に出たり、遊んだりする機会をできるだけ増やすといいですね。無料コンサートとかなんでもいいので。心の中にポッと火が灯る瞬間や、子供が好きなことや繰り返ししていることを見逃さないように注意してあげることです」

しみずみえさんの1日のスケジュール
  1. 5:30 

    起床、準備

  2. 7:00 

    保育園まで送る

  3. 9:00

    原稿執筆やイベント企画などのデスクワークや打ち合わせ外出

  4. 17:30

    お迎え

  5. 18:00

    帰宅、夕飯、お風呂

  6. 21:00 

    寝かしつけ

  7. 21:30

    ブログ更新などの仕事をこなす

  8. 25:00

    就寝

しみずみえさんのお気に入り
アイテム

「あそびのじかん――こどもの世界が広がる遊びとおとなの関わり方」

手前味噌で恐縮ですが・・・これまでの経験を通じてわかった事をまとめた私の著作です。

スポット

コワーキングスペース「こそだてビレッジ」

こちらをオフィスとして利用しています。

サービス

まとめ

「キャリア」の語源は中世ラテン語の「車道・轍(わだち)」、英語で競馬場や競技場におけるコースやそのトラック(行路、足跡)を意味するものとされています。個々がたどる行路やその足跡、経歴、遍歴であり、つまりは人生そのものとも言えます。しみずさんがおっしゃるように仕事について考えることは「生き方」を考えることなんですね。その人生というトラックをすすむ原動力や行く道を照らす心の灯を見つけることは、「遊び」と深い関係があるようです。

しみずさんご自身がボランティア活動の中で「自分の居場所」や「人生の原動力」に出会われたように、子供の居場所は学校や保育園・幼稚園だけに限ったことではないのかもしれません。できるだけ色々な世界に出会う機会を作ってあげたいものですね。そして、ママである私たちの居場所も家庭・職場だけではなくサードプレイスがあるのかもしれませんね。

ママプラ編集部

ママプラ編集部は全員ママとパパ。子供たちと過ごす日常をより面白くしたいと日々考えています。

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