
労働革命!社員全員リモートワークを実践する企業でのコミュニケーションとは?
総務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、内閣官房、内閣府は、東京都及び経済界と連携し、東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機とした働き方改革の国民運動を展開しました。その一環として2020年東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」としたことをご存知でしょうか?国を挙げて、働き方改革に乗り出していることがうかがえます。
実際に、企業ではどんな取り組みがされているのでしょうか。今回は、社員全員がリモートワーク可能である【株式会社キャスター】の代表取締役社長 中川祥太さんにお話をお伺いしました。
新しい働き方を提案し、人々を幸せにしたい!起業の背景。
【株式会社キャスター】は「労働革命で、人をもっと自由に」というビジョンを掲げ、オンラインで秘書や人事・経理などのアシスタント業務を依頼できるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス【CasterBiz(キャスタービズ)】をはじめ、さまざまなサービスを展開しています。社員全員がリモートワークも副業もOKという自由な人事制度で、多様な働き方を提案しています。
▼株式会社キャスターの人事制度
起業のきっかけを教えてください
そこで生まれたのが【CasterBiz(キャスタービズ)】。秘書、人事、経理、Web運用に関する日々の様々な業務を「優秀なリモートで働くアシスタント」に依頼できるサービスです。高いスキルを持つ人員を株式会社キャスターの社員として雇用し、クライアントから発注される業務をキャスター社員であるスタッフが、リモートで対応するという形式です。このような形式にすることで、アウトプットの品質と働き手の賃金どちらも高い水準で保てるというわけです。
【CasterBiz】の求人に対しての応募者は、女性の比率がかなり高いそうですね。
応募されるのはどんな方が多いですか?
採用についてもすべてオンラインで出来るようにシステム化されているそうですね。
採用にあたって経歴も居住エリアも性別も年齢も不問。例えば、家族の都合でやむを得ず転居した女性や、身体的な障害があって通勤に人一倍の負荷がかかる方など、これまで当たり前であった「オフィスでの勤務」に障壁がある人々にも平等に働く機会が開かれています。
働くママとリモートワーク
政府は女性活躍推進に注力していますが、子育てと仕事の両立においてどのような課題があるとお考えですか?
【株式会社キャスター】では、【CasterBiz】のオンラインアシスタントなどオンラインサービススタッフはもちろん、自社の管理部門、営業部門などのメンバーも全員がリモート勤務をしています。兵庫県在住のママ社員の1人である川村さんは、自宅リモートワークで人事のバックオフィス業務に就いています。川村さんは同社のブログでリモートワークでの仕事ぶりを紹介しており、
と綴っています。
また広報の勝見さんは結婚を機に、「仕事を家庭の両立、また今後は出産・育児の可能性もあると考えて」2017年1月にジョインしました。ワーケーション(※)を取り入れるなど、場所に縛られることのない働き方を実践しています。(※ワーケーションとは「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を掛け合わせた造語。今年7月に日本航空(JAL)が採用するなどして注目を浴びています。海外ではワーケーションをターゲットとした滞在先もできているようです。)
▼北海道でワーケーション。通常通り業務を果たせば、どこで働いてもOK。
自由な働き方を享受できる人、できない人
全社員がリモートワークというのはどんな職場なのでしょう。
リモートワークで困ることは?
なかにはカルチャーフィットせず、やめてしまう人もいるそう。
このように【株式会社 キャスター】では新しい働き方を提案しています。また組織体系も多くの企業とは違った『ホラクラシー型組織』を採用しています。『ホラクラシー型組織』とは、従来の企業に多いピラミッド構造のような組織ではなく、権限を分散させたフラットな組織のことを言います。
子供の教育において大切だと思うこと
プライベートでは1児の父でもある中川さん。ご自身の幼少期を振り返りっていただきながら、子供の教育について伺いました。
愛情を持って育ててくれた両親には今も感謝しています。ただ、子供の選択肢を狭めると、不器用なオトナをつくることになるなと感じています」
「僕の子供は、今6歳です。子供には『世の中にあることは全て、誰かの意図によって作られているもの』であることを認識しておいてほしいと思います。全てを文字通りに鵜呑みにするのではなく、その裏にある意図を考えてもらいたいなと思っています」
ご自身のプロフィールページに“ 俺の運命を、お前が決めるな!”という言葉も掲げていらっしゃいますが、自分で考えて選ぶということを大切にされているんですね。
まとめ
テクノロジーの進化とともに、確実に働き方は多様化が進んでいます。働き方の選択肢が増えることは、制約を抱える子育て世帯にとっては嬉しいことですよね。環境が整いつつある今、ITリテラシーやオンラインコミュニケーション術など、労働者自身も環境の変化にあったスキルが必要となります。
そして何より、働き方ひいては暮らし方が多様化するこれからにおいては、「自らの運命を自らが選び取る」マインドセットが大切なようです。