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【CBOおちまさとさんに聞く】カフェ併設、キッズデザイン賞を受賞した“オトナな保育園”てどんなところ?【後編】
INTERVIEW
Company茶々保育園グループ
Nameおちまさとさん
ハート 4504

【CBOおちまさとさんに聞く】カフェ併設、キッズデザイン賞を受賞した“オトナな保育園”てどんなところ?【後編】

東京、埼玉、神奈川、千葉、群馬など首都圏を中心に、保育園を展開している【茶々保育園グループ】。「オトナな保育園」をコンセプトにした、オリジナルな保育が注目を集めています。リラックスできる空間であってほしいという思いからカフェが併設された保育園があったり、中には茶畑の真ん中にある保育園も。前編では世田谷にオープンした【茶々そしがやこうえん保育園】のリポートをお届けしました。

後編はグループのCBO(チーフブランディングオフィサー)である、おちまさとさんのインタビュー。保育園のプロデュースや子育てについてお話を伺いました。

子供を子供扱いしない保育園

テレビ番組や企業のブランディングなどを手がけている、おちまさとさん。ご自身も子育ての真っ最中ということで、もともと保育園のプロデュースについては興味があったそう。

茶々保育園のプロデュースを引き受けたきっかけは?

「知人にグループの理事長である迫田さんをご紹介いただいたのが始まりです。お話を伺う中で“子供を子供扱いせずに、ひとりの人間として対応する”というキーワードが、自分の子育ての考え方と一致していて。それでプロデュースを引き受けしようと即決しました。」
「普段から子供と対等に話すことを心がけているんです。頭ごなしにダメだというのではなくて、どうしていけないのかということをきちんと説明すれば、子供も理解してくれますから。」

一言でプロデュースと言っても、とても幅広い内容をご担当だと思います。具体的にどんなことをされているんですか?

「迫田さんとのお話を受けて、“オトナな保育園”というキーワードを設定しました。またパンフレット、スタッフのユニフォームなどビジュアル面も“茶”をメインに統一感をもたせました。やっぱり若い人が身につけたくなるような、働きたくなるようなデザインがいいと思うんです。保育士さんだけでなくキッチンの方々も含めてですね。」
「さらに名前にもなっている「茶」について考えました。はじめにできた保育園の近くに茶畑があったからというところからきているんですが、これまであまり名前には注目されていなかったんですよね。茶々と名乗る以上、こだわりを持つべきだと思って。“茶”を深堀すると、リラックス、グリーンティー、ダークブラウン、茶道のお作法など色々な意味を持ち合わせているんです。」

おちさんのアイデアで、保育園にカフェを併設することに。「子供を預けて慌ただしく去っていく忙しいママたちが、ほんの少しでもほっとできる空間になれば」という思いがあったそうです。

▲茶々そしがやこうえん保育園に併設されたカフェ

「保育園の課題として地域との交流があると思います。実際に多くの地元の方が利用されていて、子供と触れ合う場所になっているようです。」

ブランディングのポイントは「振り幅」

保育園にブランディングが必要な理由は?

「理事長の迫田さんはビジネスセンスに長けた方で、長期的な視点で保育園経営を考えられています。今は保育園が足りなくて待機児童が問題になっていますが、今後子供が少なくなれば保育園が余る時代になります。選ばれる保育園になるためには、今からブランディングが必要だということでしょう。」

おちさんによると、ブランディングで大切なのは「振り幅」。振り幅があるものほど、人の心に響きやすいのだそうです。

「大切なメッセージも説明くさくなると、なかなか人の心に残らないんです。オトナな保育園というワードも、オトナと保育園が対極にあるから、聞いた人は一瞬“どういうことだ?”と疑問に感じますよね。
【茶々そしがやこうえん保育園】の園舎もそうです。森のような自然あふれる環境の中に真っ白いシンメトリーな建物があります。現場を視察した際に“森の中にとうふみたいな建物”というふり幅のあるイメージができあがり、それを基に設計していただきました。僕は建築のプロではないので無茶なことも言ったと思いますが、結果として携わったみなさん“イメージを踏襲してよかった”とおっしゃってくださっています。2018年4月開園予定の分園は“はんぺん”のイメージです。笑」

▲快適性を考慮した半地下・平屋建て構造が特徴的な『茶々そしがやこうえん保育園 分園』(仮称)

保育園には映像を映し出せる4Kプロジェクターが設置されたクリエイティブルームがあり、ネット環境も充実しています。

「子供にはネット環境なんて必要ないという考えは「子供を子供扱いしない」というコンセプトに反していますから。子供をひとりの人として尊重するなら、好奇心を満たせるような環境を用意してあげるべきなんですよ。単に動画教材を一緒に見るということではなく、疑問点を調べたり、調べたことを発信するツールとして早くから使い方を教えてあげるべきだと思います。」

子供には俯瞰力を

これからの時代に子供たちが育むべき力はどんなものでしょう?

「グローバルであること。まずは外国語を身につけることです。それから、インターネットリテラシーも必要でしょう。あとは、俯瞰する力も大事ですね。10年先まで見通せるような、ロジカルかつロングスパンの視点を持てるといいと思います。」

親にはどんなマインドが必要でしょう?

「親は自分のこれまでの人生を否定できないとダメですね。親が子供の頃と時代は全く変わっていますから。例えば僕が子供の時代には黒電話があったけれど、今はスマートフォンがある。完全に大前提が違うわけです。それなのに、親の時代の成功体験に縛ってしまうのは、違いますよね。」

もともと映画が好きで、これまでにもたくさんの映画を見てきたというおちさん。

「うちでは「映育」といって、娘にもたくさん映画を見せています。DVDでも見ますし、大人向けの映画を映画館で見ることも多いです。感想を聞くとハッとさせられることも多くて、面白いですよ。

映画のいいところは、いろいろな人の人生をみることができるところなんです。なかなか人の人生って見れないですから。イランの映画を見れば、自分と全然違う暮らしをしている様子を見て、いろいろなことを感じると思うんです。」

子供が大切にされる社会に

▲娘さんが幼い頃から2人旅を楽しんでいるおちさん。写真はドバイ2人旅。
娘さんと海外旅行に行かれたり、海外に行く機会も多いとのこと。海外と日本の子供に対する考え方の違いを実感されることも多いようです。

「海外にいると「ありがとう」が多いんですが、成田に着いた途端に「すいません」になるんですよ。」

日本では子供を連れていたり、ベビーカーを押していると肩身の狭い思いをすることも。

「海外では子供を連れているとすぐにドアを開けてくれたり、いろいろなことで優先されます。それだけ子供が大切にされているんです。「子供は国家にとって宝である」という認識が日本でも広まるといいですね。」  

おちまさとさんプロフィール
1965 年生まれ。数多くの人気テレビ番組のプロデューサーとして活躍。茶々保育園グループの他、東京スカイツリーソラマチ室内遊園地など様々な企業・施設のブランディングを務める。厚生労働省イクメンプロジェクト推進メンバー。著書も多数。
オフィシャルブログ: https://ameblo.jp/ochimasato/
Twitter: https://twitter.com/ochimasato

▲先日は愛媛県立とべ動物園の戦略事業総合プロデューサーに就任した。

まとめ

今のように変化の激しい時代においては、【あたりまえ】がすぐに変わってしまいます。これまでの保育園について【あたりまえ】と捉えていたことも、実は今の時代にはフィットしてしないことが多いのではないでしょうか?おちまさとさんがプロデュースされる茶々保育園グループは、保育や子育ての本質といった普遍的なことは大切に守りながら、手法や見え方を今の時代にフィットさせるべく進化させているのだと感じます。
このスタンスは、家庭での子育てにおいても大切。おちさんの言葉どおり「自分のこれまでを否定」し、その時々の環境に応じられる「進化型」のマインドこそ、私たち親に備えるべき力なのではないでしょうか。

ママプラ編集部

ママプラ編集部は全員ママとパパ。子供たちと過ごす日常をより面白くしたいと日々考えています。

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