ママ栄養士が教える!お正月に食べる「おせち料理」の基本と子供が喜ぶアレンジメニュー
お正月にお祝いの料理として食べられるおせち料理。重箱に詰められた料理の数々は、目にも鮮やかで素敵ですよね。最近では種類も豊富になり、和洋折衷様々なおせち料理を見かけるようになりました。今回は三段重を例に、おせち料理の意味や子供向けアレンジ方法をご紹介します。
おせちの基本「一の重」をまとめ
一の重には、縁起物中心に詰められ、お酒が飲めない人や子供のために、甘い味付けのものがが多く詰められています。
・祝い肴(黒豆・数の子・田作り・たたきごぼうなど)
・口取り(紅白かまぼこ・伊達巻き・栗きんとん・昆布巻きなど)
■祝い肴
・黒豆
邪気を払い、無病息災を願う意味や、まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らせることを願って食べられます。・数の子
子宝や子孫繁栄を願う縁起物として食べられます。・田作り
豊作祈願を願い食べられています。・たたきごぼう
細く長く根を張るので、縁起物とされています。また、たたきごぼうは別名「開きごぼう」とも言われ、運が開くという意味から食べられます。■口取り
・紅白かまぼこ
初日の出の形に似ていることから縁起物として食べられます。紅白それぞれ意味も異なり、紅色は魔除けを、白色は清浄を表すとされています。・伊達巻
伊達巻の形が巻物に似ていることから、文化の発展や学問の成就を願って食べられています。・栗きんとん
商売繁盛、金運を呼ぶ縁起物として食べられます。・昆布巻き
不老長寿や子孫繁栄を願い食べられます。文化の反映や学問成就の意味もあるとされています。
<子供向けアレンジ方法>
①黒豆をデザートに変身させましょう
黒豆はもともと甘いですが、子供がもっと喜ぶメニューに大胆アレンジ。デザートにしてしまいましょう。「黒豆+ホットケーキミックス」を使って、黒豆パウンドケーキにアレンジができます。
こちらのサイトでは「バナナ+クルミ」を使用していますが、代わりに黒豆を入れてアレンジしてみてください。マヨネーズの油脂が入ることで、しっとり焼き上がりますよ。
おせちの基本「二の重」をまとめ
二の重には、さっぱりとした酢の物やメインともなる焼き物などを詰めていきます。
・酢のもの (紅白なます・菊花かぶなど)
・焼きもの(鯛・海老・ぶり・鰆・牛肉の八幡巻など)
■酢の物
・紅白なます
紅白の色は水引を表しており、平安と平和を願うとして食べられています。・菊花かぶ
長寿を願う縁起物として食べられます。・酢蓮根
レンコンは、仏教で仏様のいる極楽の池にあるといわれておりけがれの無い植物とされています。たくさんの穴があることから将来の見通しがいい(先見性がある)という縁起を担いだ食べ物とされています。■焼き物
・海老
腰が曲がるまで長生きするように、と長寿を祈り食べられます。・ぶり
出世魚であることにあやかり、出世を願って食べられます。・鯛
「めでたい」の語呂合わせから、お祝いの席で食べられます。
<子供向けアレンジ方法>
①紅白なますを子供向けに食べやすくします。酢の物は、酸っぱくて苦手な子供も多いと思います。子供用には、大胆にアレンジ。大根と人参をサラダ仕立てに仕上げましょう。
・大根、人参は、紅白なます同様に細切りし、塩でしんなりさせ、水気を切ります。
・マヨネーズで和えてサラダ仕立てに仕上げれば、子供も喜ぶ一品になります。ツナ缶を加えても子供受けの良いメニューになりますよ。
②焼き魚は調理方法を変えてみる。
子供が焼き魚をあまり食べない、というご家庭も多のではないでしょうか。手間はかかりますが、焼き物より揚げものにすることで子供も喜ぶメニューに変わります。
・海老→海老フライに。
・ぶり→ぶりの竜田揚げなど。
揚げることで、子供も好きなメニューにアレンジできますよ。
おせちの基本「三の重」をまとめ
三の重には、お煮しめを入れていきます。煮しめに入る野菜にも、一つ一つ大切な意味が込められています。
・煮しめ(里芋・れんこん・金時にんじん・たけのこなど)
■意味
・里芋or八つ頭
子孫繁栄
・れんこん
先見性のある一年を祈願して食べられます。
・金時にんじん
赤は、寿を表すとされています。通常のにんじんに比べ、金時にんじんは赤色が濃いのも特徴です。おせちでは、縁起が良いとされる梅型に整えた、梅型のにんじんがよく用いられます。
・たけのこ
子供がすくすく育つようにとの意味や、家運の繁栄を願い食べられます。
・手綱こんにゃく
こんにゃくを結ぶことから、良縁や家庭円満などの縁を結ぶという縁起を担ぎ食べられます。
<子供向けアレンジ方法>
「お煮しめ+酢飯」で子供も喜ぶメニューに!
お煮しめもあまり食べない子供も多いと思います。そんな時は酢飯を加えて、子供も大好きな「ちらし寿司」に大胆アレンジしましょう。お煮しめで作った里芋や八つ頭以外の材料を刻み、酢飯と混ぜ合わせます。彩りを豊かにするため、一の重で使った伊達巻や数の子、その他お好みの海鮮も加えると、華やかさがアップします。
『ちらし寿司』でしたら、お祝いメニューにもピッタリですし、お煮しめより子供の箸も進みますよ。
まとめ
いかがでしたか?
おせち料理は、年神様に供える料理であり、家族の幸せや健康、子孫繁栄などの思いを詰めた縁起の良い料理でもあります。「今年も1年、家族が幸せに過ごせますように」と願いを込めて、是非おせち作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。