ワンランク上の味噌汁に!
日本人の日々の食生活に欠かすことができない味噌汁。夕食時には必ず味噌汁を飲むという方、朝食を食べる時間はなくても味噌汁だけは飲むという方など、味噌汁を毎日飲む方も少なくないのではないでしょうか。
不足しがちな野菜を一度に何種類も食べられたり、発酵食品である味噌を使っていたりなど、栄養面から見てもできれば毎日飲みたい味噌汁。とはいえ、毎日味噌汁を作っていると、同じような具材になってしまったり、味もマンネリ化してしまったりしませんか?
そんな時は隠し味をプラスして、いつもと違う、ワンランク上の味噌汁を作ってみましょう。きっと気になる彼や家族の胃袋を鷲掴みできますよ!
おさえておこう!味噌汁作りのポイント
味噌汁の隠し味を知る前に、まずは基本の味噌汁の作り方をおさえておきましょう。全ては基本から。時間がない時などは、どうしても適当になってしまいがちですが、ひとつひとつの作業を丁寧に行なってくださいね。
▶お味噌の量
まずは味噌の量を確認しておきましょう。味噌の正しい量は、水10:味噌1です。目分量で作っていると、薄すぎて味気ない味噌汁になってしまったり、反対にしょっぱくてとても飲めたものでない味噌汁になったりしてしまいます。また、味がばっちり決まった時も、きちんと味噌の量を測っておくと次回もまた同じ味の味噌汁を作ることができますよね。
▶具を入れるタイミング

おいしいお味噌汁を作るには、具材を入れるタイミングも重要です。適した投入のタイミングは、具材によって異なります。順番に見ていきましょう。
・根菜類(ごぼう、じゃがいも、大根)
根菜は火が通るのに時間がかかるため、水の状態から鍋に入れて柔らかくなるまで煮ましょう。にんじんや大根の場合は中まで火が通ると透明がかった色合いへと変化していきますので、目安にしてくださいね。
・きのこ
しめじやなめこなどのきのこ類はだし汁が煮え、味噌を入れる直前に入れましょう。あまり早く入れすぎると、きのこの色が溶け出してしまい、色合いの悪い味噌汁に仕上がってしまいます。
・豆腐、わかめ
お味噌汁の具材で定番中の定番とも言えるこれらの具材。上述のきのこ類と同様、だし汁が煮え、味噌を入れる直前に入れましょう。
・下茹でした野菜
ほうれん草や小松菜など、あらかじめ下茹でをした野菜は味噌を入れた後、仕上げの直前に鍋に入れましょう。あまり早くから入れすぎると味噌に野菜の色が出てしまいます。
・ねぎ、三つ葉
これら薬味類はサッと煮あがった瞬間に入れてすぐに火を切りましょう。あまり火にかけすぎると、せっかくの薬味の色合いが悪くなってしまいます。
▶味噌を入れるタイミングと火の止め方

具材を入れるタイミングについてご紹介しました。この他、おいしい味噌汁を作るには、お味噌を入れるタイミングと火の止め方も大切です。
だし汁が沸騰し始めたら火を弱火にしましょう。具材の芯まで火が通っていることを確認し、だし汁の沸騰がおさまったら味噌を溶き入れます。味噌を溶き入れたら再度火を入れ、沸騰直前に火を止めましょう。沸騰させてしまうと味噌の風味が損なわれてしまいますので注意してくださいね。
粉末のだし汁を使う場合は、上記と逆の手順をとり、味噌を溶き入れた後にだし汁を入れてください。
味噌汁に合う隠し味【調味料】10選
基本の味噌汁の作り方を抑えたところで、次はいつもの味噌汁がより一層おいしくなる隠し味をご紹介します。まずは、調味料から見ていきましょう。
▶1.醤油
味噌も醤油も原材料は同じ大豆。これは合わないわけはありませんよね。いつものお味噌汁を作る際、仕上げに醤油を2~3滴たらすだけでコクと旨みがアップします。ただし、醤油は塩分も多いので入れすぎには注意してくださいね。
▶2.みりん
煮物料理などに欠かせない調味料、みりん。味噌汁に加えることで味噌のしょっぱさが軽減され、まろやかで優しい味わいに仕上がります。
味噌汁を仕上げる直前に小さじ1程度加えて軽く混ぜましょう。味に大きな変化はなく、味噌汁本来の味わいの邪魔をしないため、具材の制限もありません。豆腐やわかめなどの定番の具材からトマトなどちょっと変わったものまで……どのような味噌汁にも使える万能調味料です。
▶3.料理酒(日本酒)
和食に欠かせない調味料、料理酒。料理酒を加えることでコクがグッとアップしますよね。いつもの味噌汁をよりいっそうおいしくしたい場合も、ぜひ料理酒を活用しましょう!
ラー油やケチャップのように、味そのものに大きな変化はありませんが、出汁や素材の旨みがより一層引き立ちます。仕上げに2~3滴たらすのでも構いませんが、お子様や妊娠中の方など、アルコール分が気になる方は味噌を入れる前に加え、さっと煮立たせましょう。
▶4.めんつゆ
味噌汁の隠し味として最も使われることが多い調味料、めんつゆ。めんつゆには、だし汁が多く入っているため、仕上げに2~3滴たらすだけで旨みがグッとアップします。しっかりと出汁を取る時間がなかった時や、粉末の出汁を切らしていた場合などはめんつゆで代用できますね。どのような具材にも使えます。
▶5.お酢
味噌汁にお酢を加えると、味噌の角が取れてあっさりとした味わいに。ただ、入れすぎるとお酢の酸味が勝ってしまうため、仕上げに2~3滴たらす程度にしておきましょう。相性の良い具材としては、もやしやキャベツ、にんじんなどがあります。
▶6.砂糖
味噌汁に砂糖を少しプラスするだけで、味噌のしょっぱさと角がなくなり、まとまりのある優しい味わいに仕上がります。ただし、入れすぎると甘みが勝ってしまうため、小さじ1程度を目安に加えましょう。相性の良い具材としては、キャベツやにんじん、かぼちゃなどがあります。
▶7.塩
味噌汁のコクや味噌そのものの旨みをアップさせたい場合は塩もおすすめ!ただし、味噌そのものにもしっかりと塩は含まれているため、小さじ1程度から味見をしながら少しずつ加えましょう。相性の良い具材としては、白菜や豆腐など淡白な味わいのものがおすすめです。
▶8.ケチャップ
味噌汁にケチャップを加えると、さわやかな酸味がプラスされ、お子様好みのまろやかな一品に仕上がります。相性の良い具材は卵やトマト、キャベツ、もやしなど。豚肉をプラスすれば食べ応えのあるおかず味噌汁が出来上がります。
▶9.オイスターソース
牡蠣の旨み成分をぎゅっと濃縮したオイスターソースを加えれば、コクのある大人好みの味噌汁が出来上がります。相性の良い具材は白菜やもやし、きのこなど。少し中華風の味わいをプラスしたい時におすすめです。
▶10.ラー油
ピリッとした辛みがクセになるラー油。味噌汁に加える際は、仕上げる前に2~3滴たらすだけでOKです。
刺激的な辛みが加わり、いつものお味噌汁も食欲をそそる一品に。ラー油と相性の良い具材としてはもやし、白菜、キャベツなど比較的淡白な味わいの野菜がおすすめです。大人好みの味噌汁になりますよ。
味噌汁に合う隠し味【オイル】2選
次に、オイル編です。昨今のオイルブームにより、様々なオイルを常備しているという方も多いのではないでしょうか。オイルはお味噌汁にプラスすることもできるのです!
▶1.オリーブオイル
オイルブームの火付け役と言っても過言ではないオリーブオイル。実はお味噌汁の隠し味としても使うことができるのです。
お味噌汁を仕上げる際、2~3滴たらすだけで、あっさりと爽やかな風味に早変わり!相性の良い具材としては、キャベツやトマトなど比較的洋風料理に使われることが多いものが良いでしょう。
▶2.ごま油
味噌汁の隠し味の王道とも言えるごま油。いつもの味噌汁にごま油を加えるだけで香りとコクが一気にアップします。
ごま油を使用する際は、味噌汁を仕上げる直前に2~3滴たらしましょう。豚汁のような具だくさんの味噌汁を作る際におすすめの隠し味です。さらににんにくもプラスすれば、食欲も増しますよ。
味噌汁に合う隠し味【乳製品】5選
「お味噌汁に乳製品?」と思う方もいるかもしれませんが、実はこれが意外と合うのです!いつも同じような味付けになってしまい、マンネリ化している方はぜひ試してみてくださいね。
▶1.ヨーグルト
味噌汁にヨーグルトを入れることで、深い味わいとコクが加わります。一度試すとクセになってしまう方も多いのだとか。
ヨーグルトを入れる際は、味噌3:プレーンヨーグルト1の割合で加えましょう。あらかじめ味噌とヨーグルトを混ぜ合わせておけば、ヨーグルトがダマになるのを防げます。あとは、いつものお味噌汁を作る要領で作り進めましょう。
▶2.牛乳
味噌汁に牛乳をプラスすると、和風クリームシチューのようなまろやかな味わいに仕上がります。豆乳と比べるとクセも少ないため、お子様にもおすすめです。
牛乳の量はお好みで調節してくださいね。相性の良い具材としては、キャベツやにんじん、じゃがいもなど。鮭などをプラスしても食べ応えのある一品になりますね。
▶3.バター
味噌バターラーメンがあるように、お味噌とバターの相性は抜群!いつものお味噌汁にバターを加えることでコクがグッとアップし、濃厚な味わいになります。
水200~300mlに対し、バター1掛けを目安に加えましょう。あらかじめ味噌と混ぜておいてもよいですが、味噌バターラーメンのように仕上げにバターを落とすのでも構いません。お味噌汁の具材としては、キャベツや玉ねぎ、にんじん、じゃがいもなどがおすすめです。
▶4.生クリーム
「お味噌汁に生クリーム?」と驚く方もいるかもしれませんが、実はこれが意外と合う!濃厚な味わいを楽しみたい方におすすめの隠し味です。
乳製品の中でも乳脂肪分が高いことから、濃厚でクリーミーなシチューを食べている感覚を味わえます。ビーフシチューのように仕上げに2~3滴たらすのでもよいですが、より濃厚さを追求したい場合は、お水の量を少し減らして生クリームを加えましょう。
相性の良い具材としては白菜、キャベツ、にんじん、玉ねぎなど。シチューに使われる野菜をイメージいただくと良いかもしれませんね。
▶5.豆乳
美容効果も高いとされる大豆イソフラボンが豊富に含まれており、すっかりヘルシー食材として人気の豆乳。
豆乳を味噌汁に加えることでまろやかさがアップし、濃厚でクリーミーな味わいに仕上がります。お水の代わりに全て豆乳で作れば濃厚な味わいになりますし、お水と豆乳半分ずつ加えればクリーミーながらも比較的あっさりとした味わいに仕上がります。
味噌汁に合う隠し味【変わり種】3選
最後に、その他一風変わった隠し味アイテムをご紹介します。
▶1.カレー粉
子供から大人までみんな大好きなカレー味。いつもの味噌汁にカレー粉をプラスすることでスパイシーさとコクがアップ!ダマにならないよう、カレー粉は煮込む際に加えましょう。相性の良い具材としては、キャベツやじゃがいも、にんじんなどがあります。
▶2.ゆずこしょう
ピリッと辛いゆずこしょうをプラスすれば、大人好みの味わいに!相性の良い具材としては、白身魚や豆腐などがあります。ゆずの爽やかな酸味が引き立ちます。
▶3.練りごま
練りごまを加えることで、いつもの味噌汁もまろやかで優しい味わいに仕上がります。豆乳もプラスすれば、お子様も大好きな味になりそうですね。相性の良い具材としては、白菜や豆腐、豚肉などがあります。お正月に残ったお餅をプラスしても、メインおかずになりそうですね。
ひと手間加えて味噌汁の幅を広げよう!
いつものお味噌汁も、オイルや調味料などをサッと加えるだけでおいしさがグンとアップします。
お料理の腕をあげるきっかけにもなりますので、ぜひ試してみてくださいね!日本人の食生活に欠かせない味噌汁。今回ご紹介した隠し味を参考に、レパートリーを増やしてみませんか。